午睡は香を纏いて
人の命を喰う禁忌を使ったのならどうにかしなくては、と考えていた矢先、
巫女姫の昇格式が近いことに気付いた。
「神妃への昇格式は数十年に一度、あるかないかだ。
となると、国を挙げての盛大な式典になる。その日なら抜け出しても簡単には気付かれないだろうと思って、その日を待っていた。
そしたらその前夜、神妃となる巫女が飛び込んできたんだ」
サラは自分の対珠を差し出し、これで逃げ出そう、とカインに迫ったのだそうだ。
「初対面同然の神官に、普通そんなこと言わないだろ。
神殿逃亡は重罪。下位の者なら斬首モノだ。
賊まで連れての逃亡となれば、公爵家出の巫女姫であっても命の保障はない。
分かりました、と簡単に頷く奴はいないだろ。
しかし巫女姫の顔は真剣そのものだ。
それに対珠まで寄越してきた。
対珠さえあれば、王都の外に三人転送するくらいは出来るからな。
どうせ神殿から逃げ出すつもりだったわけだし、俺はサラの話に乗った」
ふう、とカインは肩で息を吐いた。
巫女姫の昇格式が近いことに気付いた。
「神妃への昇格式は数十年に一度、あるかないかだ。
となると、国を挙げての盛大な式典になる。その日なら抜け出しても簡単には気付かれないだろうと思って、その日を待っていた。
そしたらその前夜、神妃となる巫女が飛び込んできたんだ」
サラは自分の対珠を差し出し、これで逃げ出そう、とカインに迫ったのだそうだ。
「初対面同然の神官に、普通そんなこと言わないだろ。
神殿逃亡は重罪。下位の者なら斬首モノだ。
賊まで連れての逃亡となれば、公爵家出の巫女姫であっても命の保障はない。
分かりました、と簡単に頷く奴はいないだろ。
しかし巫女姫の顔は真剣そのものだ。
それに対珠まで寄越してきた。
対珠さえあれば、王都の外に三人転送するくらいは出来るからな。
どうせ神殿から逃げ出すつもりだったわけだし、俺はサラの話に乗った」
ふう、とカインは肩で息を吐いた。