午睡は香を纏いて
「おーい、カサネ? 喉渇いた!」

カインの声には、とする。

「すぐ行く!」
トレイにお茶の支度をして、カインの元へ向かった。



* * *




「あ、そろそろ帰らなきゃ」


太陽が頂点から随分落ちていた。
電燈のないここでは、夜の支度が早い。
夕食準備もあるし、水汲みに行かないと、と机に広がった地図や紙を片付け始めた。


「今日もありがとう。勉強になりました」

「どういたしまして。それより、こっち」


椅子にもたれて、冷めたお茶を啜るカインが手招きした。


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