午睡は香を纏いて
「ああ、カインから聞いた。友だちかもしれない、って?」

「う、ん……」

「そっか……」


小さく頷くと、レジィはきゅ、と唇を引き結んだ。
それから、少し考えるように視線を彷徨わせてから、カインに向かって声をかけた。


「カイン。今日はちょっとカサネを借りていいか? 勉強、お休みってことで」

「……ん? ああ、いいけど」


ぴたりと手を止めたカインがあたしに顔を向けた。


「じゃあ、今日は休みってことにする。あと、ブランカには明後日行くことにした。その為の仕度があるから、明日も勉強はなしだ。いいか?」

「あ、は、はい」

「明後日の朝、ここに来て」


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