午睡は香を纏いて
「ユーマ。対珠はしっかり隠しておけ。絶対に他人に見せるな」

「あ、はい」


カインに言われて、しっかりボタンを留めた首元に手をあてた。
対珠はこの下にある。
白い布地の上から、小さな膨らみに触れた。と、カインの首元にも首飾りがあるのに気がついた。


「あ、れ? それ、対珠?」

「え? ああ、まあ……」


あたしの視線に気付いて、飾りを服の中に押し込んだ。
あれが、カインの対珠なのかな?
あたしが持っているのと、よく似てた、というか、そっくりだったような気がしたけど。


「さ、行こうか。久しぶりの王都だ」


先に立ち上がったセルファが、手を差し出してくれた。それを掴んで立ち上がる。


「ユーマに街を案内する。迷子になんなよ?」


少し、緊張してきた。
今から、サラのいた神殿や、両親のいるブランカに行くのだ。


「は、はい。先生」


顔が強張ってしまって上手く笑えない。
そんなあたしにセルファがくすりと笑った。


「そんなにガチガチの顔すんなって。サラの実家に行くのは明日。
今日は市内で情報収集するだけだから、安心しろよ」

「え? そうなの?」

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