午睡は香を纏いて
「ああ、でも」
継ぎ足したお酒をちろりと舐め、ふふ、と笑った。
「でも、あいつの話だけは、少し聞かせてもらいたいのさ。いや、ちょっとしたことでいいんだけどね」
「あいつっていうと?」
「金眼の犬っころさ。酷い怪我だったのにまあ、生きてるなんてずぶといねえ。
今はどんな調子だい?」
昼間の、セルファとの会話のことだろうか。確か手負いの獣、とかそういう話をしてたよね。
でも、金眼の犬なんて知らないし……って、金の瞳?
それならば、一人だけ連想する人がいる。
それに、犬っぽい人、だとすれば尚更その人しかいないように思う。
名前を口にしかけて、慌てて噤んだ。
「ええーと、あの、大型で、金眼に金の毛並みの、ええと、犬の話ですか?」
言葉を選びながら訊くと、そうそう、あのえらく綺麗な奴、と頷かれた。
間違いない、レジィだ。
「すごく元気です。ええーと、山の中を走り回ってます」
「それはなにより。じゃあ、心も生きてんだね?」
え、心? 首を傾げて、けれど頷いた。
「心も元気、です。いつもにこにこ笑ってるし、溌剌としてるし。生き生きしていますけど」
継ぎ足したお酒をちろりと舐め、ふふ、と笑った。
「でも、あいつの話だけは、少し聞かせてもらいたいのさ。いや、ちょっとしたことでいいんだけどね」
「あいつっていうと?」
「金眼の犬っころさ。酷い怪我だったのにまあ、生きてるなんてずぶといねえ。
今はどんな調子だい?」
昼間の、セルファとの会話のことだろうか。確か手負いの獣、とかそういう話をしてたよね。
でも、金眼の犬なんて知らないし……って、金の瞳?
それならば、一人だけ連想する人がいる。
それに、犬っぽい人、だとすれば尚更その人しかいないように思う。
名前を口にしかけて、慌てて噤んだ。
「ええーと、あの、大型で、金眼に金の毛並みの、ええと、犬の話ですか?」
言葉を選びながら訊くと、そうそう、あのえらく綺麗な奴、と頷かれた。
間違いない、レジィだ。
「すごく元気です。ええーと、山の中を走り回ってます」
「それはなにより。じゃあ、心も生きてんだね?」
え、心? 首を傾げて、けれど頷いた。
「心も元気、です。いつもにこにこ笑ってるし、溌剌としてるし。生き生きしていますけど」