午睡は香を纏いて
「これが、何になるんだろう……」


対珠はもうサラのものを持ってるしなあ。
いや、もしかしたら数があった方がいいのかな。
数の分だけ力が増す、とか。でもそうだとしたら、リレトは対珠狩りなんてことをやりそうだけど。


「カインが戻ってきたら、聞いてみよう」


角度を変えて、対珠を眺める。
ああ、不思議な色だよなあ、これって。
吸い込まれてしまいそうな、深みのある赤は、さっきのシルヴェーヌさんの口紅の色を思い起こさせた。

ああ、そうだ。
さっきのシルヴェーヌさんとの話もしておかなくちゃいけないんだ。
重要なことだし、できたらこの街にいる間にカインとシルヴェーヌさんで話をしてもらっていたほうがいいように思う

それに、セルファに三年前の話を聞きたい。
レジィのことや、ここから消えたあとのことも。
いやでも、セルファにとって苦しい思い出だったら、簡単に訊けないか。

何にせよ、早く二人とも帰ってこないかな。
話すことがいっぱいあるのに。


ぼんやりと対球を見つめていたあたしだったが、そのまま眠りに落ちてしまっていた――。
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