午睡は香を纏いて
「相手は公爵家だからな。それくらいのことをしないと接見できない」
「そうなんだ……」
「それに、神殿から滅多に出ることのない巫女が、俗世の家を訪問することは非常に稀な話で、それ故に巫女を迎えた家は神の加護を得られるといわれている。
異国の巫女姫だって無論、例外ではない。
となれば、いくら信仰に篤くないヘヴェナ家でも、巫女姫を歓待するだろう。
相手が友好的なほうが、記憶の断片が引き寄せられ易いんじゃないかと考えた」
なるほど、と感心する反面、だからって容易につける嘘じゃないよねとも思う。
まず、二人の着ている団服って一体どうやって手に入れたんだろう。
セルファが似せて作った贋物?
でも、カインの着ているものを見ると、本物に間違いないように感じる。
しかし、どんな国であっても、公職の制服なんてものはそう簡単に手に入らないんじゃないだろうか。
それに、国賓だとか異国の巫女姫だとか、そんな大きな身分詐称をして、見破られないだろうか。
思いつくままに訊くと、カインは大丈夫だ、と平然と答えた。
「手は回している。団服も本物だし、王族の紋章印の入った書状も準備しているから、易々見抜けるものでもないだろう」
「お、王族!?」
王族の書状ってそれは間違いなく文書偽造だよね?
バレたらそれこそ問題なのでは?
「そうなんだ……」
「それに、神殿から滅多に出ることのない巫女が、俗世の家を訪問することは非常に稀な話で、それ故に巫女を迎えた家は神の加護を得られるといわれている。
異国の巫女姫だって無論、例外ではない。
となれば、いくら信仰に篤くないヘヴェナ家でも、巫女姫を歓待するだろう。
相手が友好的なほうが、記憶の断片が引き寄せられ易いんじゃないかと考えた」
なるほど、と感心する反面、だからって容易につける嘘じゃないよねとも思う。
まず、二人の着ている団服って一体どうやって手に入れたんだろう。
セルファが似せて作った贋物?
でも、カインの着ているものを見ると、本物に間違いないように感じる。
しかし、どんな国であっても、公職の制服なんてものはそう簡単に手に入らないんじゃないだろうか。
それに、国賓だとか異国の巫女姫だとか、そんな大きな身分詐称をして、見破られないだろうか。
思いつくままに訊くと、カインは大丈夫だ、と平然と答えた。
「手は回している。団服も本物だし、王族の紋章印の入った書状も準備しているから、易々見抜けるものでもないだろう」
「お、王族!?」
王族の書状ってそれは間違いなく文書偽造だよね?
バレたらそれこそ問題なのでは?