午睡は香を纏いて
「こいつらも疲れてるだろうから丁度いいんだ。寒くないか?」

「平気。あったかいよ」


夜になると空気がぐんと冷える。
けれど凍えるほどではないし、何よりレジィとくっついている分、寒さを感じない。


「レジィは?」

「俺は平気。カサネが野うさぎみたいであったけーし」

「うさぎ……」


どうしてそんな喩えを、とちらりと思ったけど、とにかくレジィもあたしと同じ理由であったかいらしい。
まあいいや、と星々に視線を戻すと、レジィの片手があたしの頭をぐりぐりと撫でた。


「ひゃっ。何?」

「いや、カサネは小動物みたいだよなと思って」

「は? どの辺が」


そんなこと言われたことがない。
ちょろちょろと鬱陶しいとか、そういう意味合いでのことなら、まあ、あるけど。


「や、小さいし。ふわふわしたカンジが」


ぐりぐりと撫でる手は止まらなくて、頭が動きに合わせて揺れる。
どうやらこれは小動物を玩ぶそれと同じ行為みたいだ。
昼間のも、多分同じ理由からなんだろうな。


あの時は綺麗な笑顔との相乗効果で、気恥ずかしさを感じて逃げてしまったけど、
この感触は嫌いじゃないみたいなので、黙って受けておくことにしよう。


が、台詞はひっかかる。それはもしや太ってる、ということなの?
お肉みっちりでふわふわ、とか。

もう何回とレジィに抱えられているので、ごまかしがきかないのは分かってるけど、でもここは一応平均体重以下なんだと言っておきたい。



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