紅蒼ノ魔女(仮)
じゃあそれ自体がない場合は一体どうすればいいのかな?



「試し撃ちを見て修行内容を決めようと思ったんだけど…」



うーん。


これじゃ試し撃ちすらできない。


撃ち方を調べなくちゃいけないのかな。


折角今から非現実な気分を味わえると思ったのに。


あーあ、あの的のど真ん中をバーンッて撃ちたいな…


バンッ!!



「へ?」



大きな音が響いた。


魔銃の先からは煙があがっている。



「発砲したわ!」



本当だ。


しかも放たれた弾は的のど真ん中にあたっている。


確かさっき僕は撃ちたいって思った。


ってことは。


もう一回、ど真ん中!



バンッ!



さっきあたったところにまた命中。



「引き金なんて必要ない。

思うままに撃てる。」


「なるほどね。

なら威力の加減もできるはずよ。」



じゃあさっきより、強めで。


スピードもあげて。


ついでに2発。



バンッバンッ



「おぉ!」



あとがついた部分が貫通し、小さな穴ができた。



「すごいね、これ。

魔女らしくないけど。」


「そう?

でも魔法…というか魔力は使ってるわよ。」



そう言うけどどこに?


呪文言ってないし。



「なんであんたはそこまで呪文にこだわるのよ。」


「人の心を勝手に覗かないで下さーい。」


「だからあんたはわかりやすいのよ!

はぁ。

弾は魔法でつくられた魔弾、威力などの調節だって魔力を消費するわ。」



力を込めれば込めるほど、魔力は減っていくんだね。



「1日の魔力には限界があるから。

その辺りもうまく考えてつかえるようにならないとダメよ。

それを含めて修行を再開するわよ。」



戦いへの準備が始まる。



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