紅蒼ノ魔女(仮)
それから僕はトラが森のあちこちの木に設置した的を狙い、どんどん魔弾を撃っていった。
今立っている位置から見える場所はもちろん、見えない場所にも的は設置されていた。
見えない的には魔法がかけてある。
魔力の気配を察知して撃つ修行だ。
トラが言うに、敵はどこからくるかわからないから、だそうだ。
それだけならまだしも、魔力の大きさによって撃つ威力も変えろと言われた。
最初から難し過ぎだよ、と言えば時間がないんだからしょうがないでしょ、と返される。
まぁ何発か当たればいいや、って気楽に考えていたらビックリ。
魔弾が全ての的にあたる。
まるで吸い込まれるように。
それだけじゃない。
すんなりと威力の変化だってできている。
頭に流れてくるのだ。
右斜め前五十六度、威力中。
左斜め後ろ三十二度、威力大。
流れてくる言葉に合わせ放たれる弾。
その弾は一寸のくるいもなく的に命中する。
それが面白くて何十発も撃った。
「はい、そこまで!」
「もう終わり?
まだ足りないんだけど。」
「撃ちすぎよ!
魔力には限りがあるって言ったでしょ!」
怒るトラだが心配している…んだと思う。
「確実に魔力の使い過ぎよ。
気分とかは大丈夫なの?」
「全然問題ないけど。
まだまだ撃てるよ。」
そしてバンバンッと僕の後ろにある的を視線を向けずに撃った。
それは音をたててゆらゆらとゆれた。
「そう。
さすが大きな力の持ち主ね。
完璧に力をつかいこなしてるじゃない。」
トラはそう言うけどまだこの魔銃は僕を楽しませてくれると思うんだ。
気配の察知、威力の変化なんて練習すればできるようになる。
今立っている位置から見える場所はもちろん、見えない場所にも的は設置されていた。
見えない的には魔法がかけてある。
魔力の気配を察知して撃つ修行だ。
トラが言うに、敵はどこからくるかわからないから、だそうだ。
それだけならまだしも、魔力の大きさによって撃つ威力も変えろと言われた。
最初から難し過ぎだよ、と言えば時間がないんだからしょうがないでしょ、と返される。
まぁ何発か当たればいいや、って気楽に考えていたらビックリ。
魔弾が全ての的にあたる。
まるで吸い込まれるように。
それだけじゃない。
すんなりと威力の変化だってできている。
頭に流れてくるのだ。
右斜め前五十六度、威力中。
左斜め後ろ三十二度、威力大。
流れてくる言葉に合わせ放たれる弾。
その弾は一寸のくるいもなく的に命中する。
それが面白くて何十発も撃った。
「はい、そこまで!」
「もう終わり?
まだ足りないんだけど。」
「撃ちすぎよ!
魔力には限りがあるって言ったでしょ!」
怒るトラだが心配している…んだと思う。
「確実に魔力の使い過ぎよ。
気分とかは大丈夫なの?」
「全然問題ないけど。
まだまだ撃てるよ。」
そしてバンバンッと僕の後ろにある的を視線を向けずに撃った。
それは音をたててゆらゆらとゆれた。
「そう。
さすが大きな力の持ち主ね。
完璧に力をつかいこなしてるじゃない。」
トラはそう言うけどまだこの魔銃は僕を楽しませてくれると思うんだ。
気配の察知、威力の変化なんて練習すればできるようになる。