F.L―extra―
もう、慣れた…




ハーフみたいだって言われることにも、

愛人の子だって馬鹿にされることにも、

俺は特別だからって別枠扱いされることにも、

継母に嫌われることにも、

女どもの欲にまみれた視線を浴びることにも、

誰も俺の本当の姿を見てくれないことにも、




もう、慣れた

慣れたんだ…




だけど…


慣れたからって

辛いもんは辛くて…

痛いもんは痛くて…

苦しいもんは苦しくて…




“慣れた”

“諦めた”


本当は、自分にそう言い聞かせてただけだった…

本当は、分かって欲しかった…

本当は、助けて欲しかった…





高塚は…

俺を分かろうとしてくれた…

俺を助けてようとしてくれた…




そんな奴は、初めてだった…




「…おい、なに泣いてんだよ!!大丈夫か?」





俺は、涙が止まらなかった…
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