甘い罠
…ぃぃ訳、無いでしょ!
そう思って麗を睨んでいると…
『姫華?なんか今、変な声出さなかった?』
と秀にぃちゃんが質問してきた。
私は慌てて
「ううん!何でも無いよ!」
と返す。
すると、
『そっか。じゃぁ、俺の勘違いか。』
と笑ったのが分かった。
…なんとか、誤魔化せたみたい…。
安心して
ふぅ。
と小さく息を吐く。
…ん?
っていうか…
「秀にぃちゃんは何で電話してきたの?昨日、電話したじゃん。」
頭に「?」マークを浮かべる。
『あぁ。それは…
俺、こっちに戻って来たから。』