甘い罠
――トントン――
ん?何だ?
肩をつつかれて後ろを振り向くと
「ねぇねぇ姫華ちゃん。私もパパと一緒に行ってくるね!」
と目をキラキラと輝かしているお母さんが居た。
は?
「ちょ、ちょっと待って!行くってまさか、ニューヨークにっ!?」
「うん♪」
いやいや、うん♪じゃないでしょ。
っていうか…
「じゃぁ私、自動的に一人になるじゃん!」
「うん♪」
だから、うん♪じゃねぇだろ!って。
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