甘い罠
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「――――…お前等は学校行け!」
「はぁ?あんたがどっか行けよ。」
「お前等、二人共はどっか行ってていーよ。俺が姫華の面倒を見るから。」
「「お前に任せられるか!」」
「二人共、姫華が起きるから静かにしろ。」
「お前が黙ってりゃーいんだよ。」
「…俺のせい?」
「そうだって言ってんだろ!」
「…なぁ、兄弟喧嘩は他所でやってくんねぇ?うるせぇから。」
―――――……
何か…煩い。
「…ん…。」
私の頭上で繰り広げられている煩い声で完全に目が覚めたから目を開けると…
見覚えのある人が三人、私を囲んで喧嘩をしていた。
…だから煩かったのか。
納得しながらパチパチと三回ぐらい瞬きをする。
…っていうか此所…
「…私の部屋?」
仰向けのまま、
え?何で?
と首を傾げる。
