狼少女と王子様
「別に気にしてないよ。」
一瞬寂しそうな顔したのかな
声が少し震えてた
普通の人には絶対に分からないような
ほんの一瞬
恐る恐る顔をあげると
天使のように微笑んでる海がいた
良かった
にこりっ
こっちまで笑ってしまう
マジックスマイル
「あのさ、逃げた罰として
手、繋いで良い?」
「へっ?」
許してくれたんじゃないの?
それなのに罰って
しかも手を繋ぐなんて
「いいよっ。」
恥ずかしいけど
私は逃げたんだから
これくらい
「海なら良い。」
はいっと手を海にだしたものの
隣から動きはない
海?
不思議に思い隣を見ると
顔を真っ赤にした海が
うつむいていた
風邪でもひいてる?
大丈夫かな
「海っ。」
私が名前を呼んでいる途中に
海が無言で私の手をひく
あれ?
前にもこんなことあったような・・・。
いつかの夏祭り
私が海が好きだと自覚した日


