Blood smell 2




…あれは
エリザベスの事があった時



どうしてなのかを聞いたら
修二は言ってくれた



『人間だから。

冴には匂いがある。
鼓動がある。
今みたいに顔を赤くするのが可愛い。

そして
この温かさ…
熱を持たない俺を優しく温めてくれる。』



そう…
彼は…修二は人間の私を
好きになって
愛してくれた










私はゆっくり
伏せていた瞳をあげて
教皇を見据えた



そして
小さく息を吸う


「お断りします。」


私の言葉はしっかりとその部屋に響いた


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