Blood smell 2
私はそんなダンに
とびきりの笑顔を返す


「修二は
私が人間だから好きだ。

と言ってくれた。
だから…たとえ命を落とすことになっても

その気持ちを大切にしたいの。」


「…お前…。」


「それと
修二に言っておいてね。

約束は絶対に守ってね…って。」


そして
私はポケットから
一枚のしおりを取りだし
ダンに託した


「時間だ。
返事を聞こう人間!」


教皇の声が響く


ダンは静かに下がって行った


私は立ちあがって胸を張った


恐れることはない

ホントはちょっと怖いけど
でも
瞳を閉じれば
修二は変わらずそこにいてくれる


「私は…。」






……




………








…修二…愛してる
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