魔法学園ユートピア
「マスターはしてませんけど、魔力を何となく感じとれるようにはなりましたよ。」

「将来有望ね。

魔力をそのまま使ってるけど、魔法は使えるの?」


「まずは魔力から鍛えようかと。」

「まぁ、普通の人は魔力を鍛えても使う時はないけど、貴方は魔力を鍛えた方が使いやすいかもしれないわね。」


「まぁ。」

幸大は缶を立てながら言う。


「ちょっと危ないことをするんで誰も近寄らないように見ててください。」

「わかったわ。」


空き缶に掌を向ける。


「魔力を溜めて、鋭く。」

力を込める。

「鋭く、さらに、鋭く。」

手が薄く光る。

「はっ!」

手からは先の尖った閃光が現れる。

バシュッ、

空き缶に穴が開いた。

「上がれ、

右に旋回、

缶を斜め下から撃ち抜け。」

幸大の指示通りに閃光が動き缶を打ち上げる。


「いけぇー!」


ドンッ、ドンッ、ドンッ、ドンッ、ドンッ、ドンッ、ドンッ、


閃光が缶を撃ち抜き、旋回してさらに撃ち抜く。

それを数回続けると缶には多くの穴が開いた。

「これで、フィニッシュ!」


閃光が尖った先から分かれた。


分かれた数本の閃光が同時に缶を撃ち抜き、閃光が消えた。


缶はバラバラになった。

拍手が聞こえた。

「お前ら!?」
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