マイ・シュガーランド






背中から聞こえるかすかな物音に身体がビクッとなり、顔を上げる。



両手で涙を擦り、時計を見ると、とっくに0時をまわっていた。



テレビ画面を見ると、柘植さんのいない別番組が流れていた。





「・・出て、いかなくちゃ…」




ゆっくり立ち上がろうとすると、また後ろから物音が聞こえる。



「…玄関・・?」



セキュリティーは万全っぽかったのに…


怖い

怖い・・



物音が激しくなり、慌ただしい足音がリビングに近づいてくる。




「――――!!」


声が出ない!

怖いよ!

柘植さん…

助けて!!!



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