マイ・シュガーランド
「やっと目、合わせてくれたね。」

ニィと笑う彼。



―――?


どこかで、会った気が、する…?



「さっき、フラれてたね。」

また核心に触れられ、言葉が出ない。

いや、さっきから出てないんだけどね。



「さっきって言っても5時間前か。」

「・・・ずっと、見てたんですか?」

「見るつもりも聞くつもりもなかったんだけど。
あんだけ派手にやってたら目にも入るし、耳にも入る。仕方ないね。」

「・・そのあともずっと観察してたんですか?」

「観察って!ハハッ
ま、そういう事になるかな。
いつまでここにいるんだ、これからど―すんだ、みたいな。
興味が、ね。」


「悪趣味。」


「そう言われても仕方ないかな。
ま、職業柄、許してよ。」



どんな職業だよ、
とは聞かないでおこう。


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