マイ・シュガーランド
シン、と静まり返る部屋。
柘植さんは笑顔だけど、その言葉は冗談なんかではない。
本気だ。
結婚はするのに、好きになってはいけない。
好きになったら離婚。
・・・分かりにくいような、分かりやすいような。
「…だ、大丈夫です!
好きになったりしませんから!」
「そっか!
なら、安心だね。
籍、いれるのはもう少し後でいいから。
とりあえず、結婚したい相手がいるってこと、明日マネージャーに言うね。」
「―――はい…。」
嘘の関係だなんて、バレたら大変なんじゃないかな…
柘植さんは器用そうだし、うまく隠し通せるかもしれないけれど。。
奇妙な関係。
でも、わたしが頼りにできるのは柘植さんしかいない。