マイ・シュガーランド



ゴハンを食べ終わり、わたしが片付けていると、柘植さんはバタバタと忙しなく動き始めた。



「なっちゃんの部屋あけるから、待っててね。」



そう言い、リビング隣の部屋とお風呂の前の部屋を往き来していた。


ていうか…

部屋がまだあったんだ。



「・・・2LDK…?」


お皿を洗いながら小さく呟くと



「残念!
3LDK。
掃除、大変だけどよろしくね。」


ヒョコッとキッチンに顔を出し、無邪気に笑う柘植さん。




・・そんなに、儲かるものなのかな…?




「なっちゃんの考えてること、すぐわかっちゃう。

そんなに儲かってるわけじゃない、よ?

ただ、俺の場合は金を使う機会があんまりなかったから貯まってるだけ。」




…なんでもお見通しで本当に怖い・・



ニコニコしながら再び動き出す柘植さんを見送り、
わたしもお皿を急いで洗う。



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