マイ・シュガーランド



恋人同士のように抱き締めるけど、そこに気持ちもなければ、それ以上のことはなにもない。



わたしにも同じ気持ちでいてほしいんだ。





「・・・つ、柘植さんも、甘い匂い、しましたよ?」



ぎこちない笑顔。

柘植さんは気付いてると思う。



「本当に?
そんなの言われたことないけどな~?」



でも、気付かないフリをするんだ。




ほんの少し、ほんの少しだけ芽生えてしまった恋心に。





< 96 / 160 >

この作品をシェア

pagetop