白銀の翼~白銀の彫刻と金の瞳の乙女~
「…王宮の長宮がここに来る

ぅ~!!?」

見事にハモった三人の声が空

高く響く。と言ってもほとん

どリセラとタランの声だけれ

ども。

「お…王宮ってあの王宮か?

国王のいる?」

「え、あの城の?でかいとこ

?」

「あ、あそこですか?監督官

?」

矢のように質問を飛ばす三人

に片耳を塞ぎながら40代ぐ

らいの男は顔をしかめた。

半分薄くなった髪とよく肥え

た体。あまり近づきたくない

タイプの男だ。

「お前らの礼儀とかはそうい

うもんはないのか。わしは心

が広いから罰しないが他の奴

だったら即死…」

「そんなことよりもどういう

ことっすか?」

タランが間髪入れず尋ねる。

その瞳は恐れより好奇心でキ

ラキラしてる。
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