こんなに好きなのにっ!!
俺、お前からだけでいいよ。



受け取るのは仕方なくだけど、マジでユナからだけでいい。



学校へ行くと、昨日よりラブ度が増してる校内。



カップル増殖キャンペーン実施中みたいに。



実ったヤツも、実らなかったヤツも。



きっとこれからも恋からは逃げらんないんだろうな…。



すげー感情…。



「夏川君、おはよ」

「ん!?おはよ」

「昨日のこと、別に内緒にしなくていいからね」

「言わねぇよ、俺は。お前がイジメられたりしたらイヤだから。あっ、俺は別になんとも思ってねぇよ?」

「あははっ!!そういうとこが好きなんだってば~」

「じゃ、じゃあ言おうかな!?」

「ウソだよ。どうにかしようとは思ってないから大丈夫」



恋は人を強くしたり弱くしたりもするんだと思う。



これが魔物ってヤツなんだな…。



初めて『恋』について真剣に考えた今年のバレンタイン。



来年は朝ケーキを逃れるためにもらったらちゃんと食っとこうと心に誓った。



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