こんなに好きなのにっ!!
風呂上がり、化粧を落とした琴里はそんなに違和感がない。



俺もシャワーを浴びた。



ベッドに横になる俺と、その下で雑誌を読んでる琴里。



パーマで痛んでる琴里の毛先で遊ぶ俺。



「枝毛発見」

「切っちゃおうかな。ストレートにして」

「ん」

「悠都君は短いのと長いの、どっちが好き?」

「好みはない。似合ってれば…」

「あっ…」

「寝るけど上がってこねぇの?」

「うん…」



強制的に消した電気で琴里の読書時間は終了。



ベッドの横に突っ立って動けなくなってる。



起きあがって手を引いた。



膝の上に誘導するとまた恥ずかしそうに俯いてる。



「寝相わりぃ?」

「そんなことっ!!ないと思う…」

「じゃあ俺が落ちる覚悟で。琴里は壁側」

「悪いからあたしが落ちるよ!!」

「ウソだって。一応セミダブルだし。それとも…」



食ってしまおう。



今は琴里に溺れるんだ。



ユナで空いた空洞を琴里で埋める。



だから残酷かもしれないけど、琴里は逃げ場…。



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