こんなに好きなのにっ!!
これは苦しいんじゃなく、キュンとしてるのかな?



「あのね、あたし…恋愛初心者なので…」

「そ。楽しくやろ」

「うん」



あたしに気を使わせることはいっさいしない人。



素でいて明るい人。



あたしを包んでくれる。



水族館を出て手を繋ぎ、近くの公園を散歩。



「なんか飲む?」

「さっき買ったお茶あるから大丈夫!!」

「あはっ!!カワイイ」

「へっ!?」

「俺ね、結構お前のこと好きだよ」

「な、なんでそういうこと言うの…」

「やっと言っていいんだなぁって思って」



素直な人だなぁ。



ウソとか嫌いそう。



「あっ、俺今先輩に告られてんだ」

「えっ?」

「隠し事とかしたくないから。で、ぶっちゃけユナが脈なしならフラフラしようとした…」

「そう…ですか…」

「ユナに似てんだもん、その人」



そんなことなのに嬉しく感じてしまう。



リオ君はずるい…。



「やっぱ本物がいい」

「…………」

「気ぃ悪くした?」



フルフルと首を振った。



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