ただ好きなだけ
「って、もう誰もいねぇじゃん
山岸もさっさと帰れよ」
「えー……
先生ともっと話したいー」
「わがまま言ってんなよ」
「じゃあ、1つだけ聞いていいですか?」
「なんだ?」
「先生って、本当にお化け苦手なんですか?」
あー……
なんて言おうかな…?
うーん…
まぁ、正直に言っていいか
山岸には嘘つきたくないし
「んー?
別に平気だけど」
「え?
じゃあ、なんで苦手って言ったの?」
「クラスに1人や2人ぐらいお化け苦手な奴いたっておかしくねぇだろ」
「先生……」
「はい、質問に答えたから早く帰れよ」
「あの……
私、先生に言いたいことがあるんですけど…」
「じゃあ、それ言ったら帰れよ」
ギュッ・・・!!
「や、山岸!?」
急に俺に抱きついてきた