夏の空を仰ぐ花 ~太陽が見てるからside story
「何をう! かろうじてちょびっと生えてるわ!」


ゲラゲラ笑う健吾をギッと睨むけど、


「とにかく、あたしは補欠に真っ直ぐラブだ!」


やっぱりつられて、あたしも大笑いする。


これが、あたしと健吾のお決まりだ。


顔を合わせれば憎まれグチを叩き合って、威嚇し合って、口喧嘩をする。


だけど、結局こうなるのかオチだ。


健吾は口うるさくてイラつくけど、でも、本気で嫌いだと思ったことはない。


一度たりとも、ない。


「おう、健吾」


あたしはずいっと健吾に顔を寄せた。


「おうおう、なんだ」


負けじと健吾もイケてる顔を寄せて来る。


「お前さ、補欠と親友だろ?」


「ったりめーだろ」


「なら、あたしの応援しろ」


「はっ。やだし。お前みたいな女が響也の彼女になったりしたら、世界が終わる」


「なにー! どういう意味だ」


左手を振り上げると、


「げっ! 殴んなよ! 冗談も通じねえのかよ」


健吾は両手で顔をガードし、あたしを睨む。


健吾はお調子者で、でも、親友想いの友情に熱い男で。


自分のことは後回し。


とにもかくにも、響也第一優先。


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