夏の空を仰ぐ花 ~太陽が見てるからside story
「好き!」


ブハッと健吾が吹き出した。


少しは照れろよ、なんて言いながら。


「だったら、今度見に来いよ。ますます惚れちまうぜ」


健吾の瞳は、蛍光灯よりも輝いていた。


「野球してる時のあいつは別人だ」


「そんなにかっこいいのか? 補欠」


「おうよ」


「へえ。じゃあ見たい! てか、超見たいし」


でも、心配だ。


これ以上、補欠に惚れたら、あたしは一体どうなってしまうのだろうか。


心配になった。


「おーし。来い来い」


話が膨らみ始めた時、廊下からぼそぼそとした会話と、ぺたぺたと足音が響いてきた。


「「……帰って来たっぽくねえか?」」


あたしと健吾は話をぴたりと止めて、同時に入り口を見つめた。


「いや、ごめんごめん」

ひょっこりと現れた彼を見て、がっかりした。


「ちょうど帰宅ラッシュに巻き込まれてな」


一番乗りで教室に入って来たのが、にべちゃんだったからだ。


「こんな時間になってしまった。ごめんごめん」


「何だよ! ニベスケかいな!」


はー、とだらしなく椅子にもたれかかると、



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