夏の空を仰ぐ花 ~太陽が見てるからside story
「おー、相澤先輩! 若菜さんも! 相変わらず仲良いっすねえ」
顔に小麦粉を付けた健吾が近寄って行くと、
「やだ、岩渕くん。顔が水玉模様」
と若菜ちゃんが口元を押さえて可笑しそうに笑った。
つやつやの前髪をさらさら揺らしながら。
「えっ、水玉?」
と顔を手でベタベタ触る健吾を押しのけて、
「どけ、健吾」
あたしはパイプ椅子を立った。
「よっす! 先輩! 若菜ちゃん」
相澤先輩と楽しく会話をしていると、突然、若菜ちゃんが、
「あ、そうだそうだ。夏井くん」
大きな体の相澤先輩の背後から、その人を引っ張り出した。
「ちょっと、何隼人に隠れてるのよ」
「あ……う……でも」
と今度は若菜ちゃんの背後に隠れたその人を見て、あたしは固まった。
「もう、恥ずかしがったって何も始まらないでしょ」
「……う……ん」
若菜ちゃんの後ろから伏し目がちにひょこっと飛び出した彼女。
涼子さん。
あたしは足をすくめた。
「なんすか?」
キョトンとしている補欠に、若菜ちゃんは微笑んだ。
胸騒ぎがした。
「この子ね、私と同じクラスの岩瀬涼子」
ぽん、と涼子さんの華奢な肩を叩きながら。
「初めまして、夏井くん」
ぺこりと会釈した彼女に、補欠は真っ直ぐ目を見て会釈を返した。
「あ、ども」
顔に小麦粉を付けた健吾が近寄って行くと、
「やだ、岩渕くん。顔が水玉模様」
と若菜ちゃんが口元を押さえて可笑しそうに笑った。
つやつやの前髪をさらさら揺らしながら。
「えっ、水玉?」
と顔を手でベタベタ触る健吾を押しのけて、
「どけ、健吾」
あたしはパイプ椅子を立った。
「よっす! 先輩! 若菜ちゃん」
相澤先輩と楽しく会話をしていると、突然、若菜ちゃんが、
「あ、そうだそうだ。夏井くん」
大きな体の相澤先輩の背後から、その人を引っ張り出した。
「ちょっと、何隼人に隠れてるのよ」
「あ……う……でも」
と今度は若菜ちゃんの背後に隠れたその人を見て、あたしは固まった。
「もう、恥ずかしがったって何も始まらないでしょ」
「……う……ん」
若菜ちゃんの後ろから伏し目がちにひょこっと飛び出した彼女。
涼子さん。
あたしは足をすくめた。
「なんすか?」
キョトンとしている補欠に、若菜ちゃんは微笑んだ。
胸騒ぎがした。
「この子ね、私と同じクラスの岩瀬涼子」
ぽん、と涼子さんの華奢な肩を叩きながら。
「初めまして、夏井くん」
ぺこりと会釈した彼女に、補欠は真っ直ぐ目を見て会釈を返した。
「あ、ども」