夏の空を仰ぐ花 ~太陽が見てるからside story
「ぬっ! やったなー、洋子!」
「やったわよー!」
「ちきしょう!」
「40代なめたら痛い目みるわよ!」
ゲラゲラ笑っていると、背後から補欠が声を掛けてきた。
「盛り上がってるとこ悪いんだけど」
あたしと洋子が同時に振り返ると、補欠が困った顔で突っ立っていた。
「なんか、寝ちまったんだけど。一匹とふたり」
補欠が指差す先で、すかすか寝息が響いていた。
「あ……」
テレビの前で仰向けになって、貴司が大の字になって眠っていた。
貴司の腹の上にうつ伏せになって眠っているのは蒼太で。
貴司の腕枕で眠るあんみつ姫は茜で。
冬の陽射しが窓から射し込んで、三人を包み込んでいた。
そのほのぼのとした光景に、あたしは声を詰まらせた。
もし、父が生きていたらと。
もう叶わない現実なのに、もし……なんて考えて勝手に胸を焦がした。
「すまん。今起こすから」
三人の所へ行こうとしたあたしを、
「いいよ」
と洋子がとめた。
「遊び疲れたのね。少し寝かせてあげよう」
風邪引いたら大変、と洋子が三人に毛布をかけてくれた。
「ふたりともはしゃいでたものね」
こりゃあ天使だ、と洋子が茜と蒼太の髪をそっと撫でる。
茜も蒼太も、猛烈に楽しかったんだと思う。
こうやって、大人の男の人に遊んでもらったのは久しぶりだから。
父がこの世を去って以来だったから。
「さて、私は初売りに出かけるとしますか。元旦のスーパーって空いてて穴場なのよ」
と洋子は財布を片手に、買い物に出掛けて行った。
「やったわよー!」
「ちきしょう!」
「40代なめたら痛い目みるわよ!」
ゲラゲラ笑っていると、背後から補欠が声を掛けてきた。
「盛り上がってるとこ悪いんだけど」
あたしと洋子が同時に振り返ると、補欠が困った顔で突っ立っていた。
「なんか、寝ちまったんだけど。一匹とふたり」
補欠が指差す先で、すかすか寝息が響いていた。
「あ……」
テレビの前で仰向けになって、貴司が大の字になって眠っていた。
貴司の腹の上にうつ伏せになって眠っているのは蒼太で。
貴司の腕枕で眠るあんみつ姫は茜で。
冬の陽射しが窓から射し込んで、三人を包み込んでいた。
そのほのぼのとした光景に、あたしは声を詰まらせた。
もし、父が生きていたらと。
もう叶わない現実なのに、もし……なんて考えて勝手に胸を焦がした。
「すまん。今起こすから」
三人の所へ行こうとしたあたしを、
「いいよ」
と洋子がとめた。
「遊び疲れたのね。少し寝かせてあげよう」
風邪引いたら大変、と洋子が三人に毛布をかけてくれた。
「ふたりともはしゃいでたものね」
こりゃあ天使だ、と洋子が茜と蒼太の髪をそっと撫でる。
茜も蒼太も、猛烈に楽しかったんだと思う。
こうやって、大人の男の人に遊んでもらったのは久しぶりだから。
父がこの世を去って以来だったから。
「さて、私は初売りに出かけるとしますか。元旦のスーパーって空いてて穴場なのよ」
と洋子は財布を片手に、買い物に出掛けて行った。