スターフィッシュ‼︎
「うぅわ、お前何だよその指ー」
再びゆーたとスタジオでギターの練習をしていたが、
あたしの左手の指は、皮がしわしわと壊れていて、潰れた水ぶくれもあった。
「ちょっと家で練習しすぎたかも~。次のライブではもう1曲弾きたいし」
ちょっとずつ弾けるようになってきて、
次第に練習が楽しくなってきてはいたんだけど――。
「お前そんなんじゃ痛くて弦押さえられねーべや」
「大丈夫、指先は痛いけど、手は痛くないしいけるよ」
「あーだめだめ! 俺も最初の頃はそんなんだったけど、ちょっと休んで回復させた方がいーべ?」
スタジオの椅子に座って、ギターをピロピロと弾きながら、ゆーたがそう言う。