スターフィッシュ‼︎
「そのうち余計な力入れなくても弾けるようになるから、まー焦るなって」

「でも……」


絶対に次回は最高のライブをするって決めたんだ。


本番で力を出せるかは、やっぱり日々の練習にかかっていることをこの前実感した。


あたしは口をとがらせながら、自分の左手を見た。

う、確かに見た目ですんごい痛そう。


「……そいえば、今日俺知り合いのライブ見に行くんだけど、気晴らしにお前も行く?」


――ん? ライブ!?


「行きたい! いろいろ見て勉強したいし!」


「お! そーこなくっちゃ」

と言って、ゆーたが優しく笑った。


ライブまで時間があったので、お互い楽器を家に置いて私服に着替えてから、ライブハウスへ向かった。
< 154 / 434 >

この作品をシェア

pagetop