スターフィッシュ‼︎
「お前、心配して様子見に行ってみたら……グダグダじゃねーか! このクソデブが!」
控室に戻ると、
王子はあたしの頭を鷲掴みにして説教を始めた。
「は、はいぃ~。助かりましたぁ~」
ステージ上の王子はどこへやら。
やっぱり普段はこうなのね。
「ま、結果的に良かったんでねー? お客さん感動してたべや」
「ゲホッ、本当良かったです。弾き語りだとより歌が伝わりますね。ゲホゲホ」
ゆーたと良夫さんも感想を伝えに、控室まで来てくれた。
すると、
「美緒ー! お客さんから問い合わせが来てるよー。お願いっ」
「もしかしてCDかな? 売り子やってきまーす!」
リナに呼ばれたため、あたしは急いで外に戻った。