スターフィッシュ‼︎



「お前、心配して様子見に行ってみたら……グダグダじゃねーか! このクソデブが!」


控室に戻ると、

王子はあたしの頭を鷲掴みにして説教を始めた。


「は、はいぃ~。助かりましたぁ~」


ステージ上の王子はどこへやら。

やっぱり普段はこうなのね。


「ま、結果的に良かったんでねー? お客さん感動してたべや」

「ゲホッ、本当良かったです。弾き語りだとより歌が伝わりますね。ゲホゲホ」


ゆーたと良夫さんも感想を伝えに、控室まで来てくれた。


すると、


「美緒ー! お客さんから問い合わせが来てるよー。お願いっ」

「もしかしてCDかな? 売り子やってきまーす!」


リナに呼ばれたため、あたしは急いで外に戻った。
< 272 / 434 >

この作品をシェア

pagetop