スターフィッシュ‼︎


そして、太陽が空の中心から少し西に傾いてきた頃。


「おお~、たくさん来てるねぇ。みんな熱いライブが見たいかーーーー!?」


おー!! と波のようにお客さんの拳が次々と掲げられていく。


「未来のスターをこの目で確かめたいかー!?」


司会はこの前のラジオのDJさん。

高いテンションで、お客さんを盛り上げていく。


「ニューヨークへ行きたいかー!?」

「歯ーみがいたかー!?」

と、DJさんが続けると、お客さんたちから、どっと笑い声が発せられた。


「もう、初めから飛ばしすぎ! さー、これから青春スターダム本戦、始めまーす!」

「いぇーーーい!」


アシスタントの美人なお姉さんが突っ込みを入れた後、青春スターダム本戦がスタートした。


見渡す限り、すごーい人、人、人。


もちろんゲスト審査員のライブ目当てで来ている人もいるだろけど、

出演バンドを応援しに、きっと全国からお客さんが集まっているんだろう。


首に出演者用のパスをかけたあたしたちは、お客さんたちの後方で、ワクワクしながらステージを眺めていた。


さー始まるぞー!
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