【完】優しい彼の温もりに包まれて
「多川が来たの知らないだろ?」


「先生来たの?」


「あぁ、すぐに帰ったけどな」


俺は瑠夏の頭を撫でる


「お母さんとの喧嘩…びっくりしたでしょ?」


この前より酷かったな


「最近、叩かれることが多かったんだ…もう最後の方はやり返す気力もなかったけどね」


元気がなかったもこの影響なのか?


「お母さんを信頼してないのは本当なの。あんだけいろいろ言われると信頼なくしちゃう」


悲しそうな顔をした瑠夏


「丈瑠に言われたことも信頼出来ない自分がいる」


……そういうことか


「大丈夫。ゆっくりで良いから。その代わりもっと頼って良いぞ」


俺はいつまでも待つよ


こんな気持ちになったのは瑠夏が初めてなんだ
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