【完】優しい彼の温もりに包まれて
「あぁ…瑠夏のお父さんと話してたんだ」


瑠夏は俺達が話してても気付かないらしく泣き止む気配がない


「喧嘩してたんだって?病室の外まで聞こえてたから」


「迫力ありすぎて俺も忠弘さんも口出しさえ出来ませんでした」


この前、見た時より凄かったから…


「まぁ、また来るわ。お前、帰らないのか?」


「また帰りませんよ。母さん達が来るって言ってましたから。」


そろそろ来るはず…


「そっか。じゃあ、此処はお前に任せるから」


多川は慌ただしく出て行った

しばらくすると瑠夏が顔
を上げた

「泣き止んだか?」



顔は真っ赤で目は充血していた


「あたし、どれくらい泣いてた?」


「1時間近く泣いてたな」


「そっか。ごめんね」


謝らなくて良いのに…
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