だからこそ、キミは。



『え、っと…。』



言葉が上手く、紡げない。


想像していた言葉と違う女の子たちの言葉は、私の頭を真っ白な白紙へと戻していく。



「もう、美優とは友達やめるから。」




―…なんで。

そんなこと、簡単に言えちゃうんだろう。


なんでそんなに、容赦なく私の心を突き刺すの?



『……。』



不意に閉ざされた、私の唇。


今すぐ声を上げて泣きたかったけど、強がりな私は我慢して唇を噛み締めた。



< 111 / 437 >

この作品をシェア

pagetop