だからこそ、キミは。



『……っ。』



今、先生、私の髪を撫でたよね?触ったよね?


思わず、先生が触れたところを、もう一度自分の手で触れて。

かすかに残る感覚を、再確認する。




「と、いうことは…。」



既に教卓に到達し、チョークを持ち始めてる先生を見ながら、頭に置いてる手を慌てて外した。



このまま頭に手を置いてたら…、周りに変に思われてしまう。




『……。』



少し落ち着いた矢先に私に生まれたのは、ちょっとした不安。


誰にも、見られてないよね?




< 275 / 437 >

この作品をシェア

pagetop