辻斬り
紀伊は灘に「そろそろ寝ないか?」という。
灘はしぶしぶ受け入れた。
しかしその心の中では「年寄りみたいな奴だ」と悪態をつきながら。

時計の針は8時の方向を指していた。
車の中では、なかなか寝つけられない鴻上がいた。
運転席のシートに寝そべり、色々と思い返しながら眠りが誘い込むのを待った。

しかし、どうにも眠れない。

暇で暇で、手や足をがさがさがさがさ動かして体がとっとと疲れてくれたら、と願ったが無理だった。
やっぱり寝るにはどうしても早すぎる。
ごろごろと一通り転がった後「ふう」と息をつき、天井を見上げた。
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