霊感少女はお姫様!?
★沙良side★
「なんで?・・・なんでっ?」
体が震える。
「何をされたの?快人・・・?」
あきらかに・・・
悪霊に魂をのっとられてしまっていた。
怖くて・・・なにも・・・
なにも・・・できなかったっ・・・
私には、幼い頃から不思議な“力”があった。
それは“霊感”・・・
そして、ほかの人と比べられないくらい
強力なのだ。
そして、
人一倍霊をひき寄せやすいらしい。
だから、ずっと苦労してきた。
そして、霊を見る前の日の夜
悪夢を見るのだ
霊たちが私を追いかけてくる夢を。
今日悪夢を見たのは、
快人の霊を見るってコトを
暗示してたんだ。
そして、快人は悪霊に魂をのっとられていた。
きっと・・・私が意識を失っていた時に
なにかがおこったんだ・・・
私の知らないなにかが・・・
「沙良っ?沙良―っ!」
後ろから聞こえてきた声によって
私は現実に引き戻された。
そして、その声がどんどん近くなる・・・
「おいっ!いきなりいなくなんなよ。こっちがびっくりす『仁っ!』」
私は仁に抱きついた。
いきなりのコトに仁はすごく驚いていた。