人魚姫の嘘
物置みたいな
誰の部屋でもない
ところの扉を彼は
誰も居ないのを確認すると
サラと共に入っていった
私も少し時間をおいて
後をつける
中に入ると
小さな扉が部屋の中にあった
隠し扉みたいな
不気味だけど
進んでみたんだ
長い長い螺旋階段を降る
地下室?
下の方から
2人の話し声が聞こえる
「こんな地下が
あったなんて…」
「先日、調べていたら
見つけました
手の込んだことを…」
「まあ良いわ
階段に続く部屋が
あれば…こっちの勝ちよ」
勝ち??
何が??
サラのしゃべり方は
いつもと少し違う感じで
冷たかった。