enjoy!
 「んなこと言われても知るかよ!」

 「早く戻りなっ…」

キーンコーンカーンコーン…

なんですか?このタイミング!

 「よっしゃ!部活!」

 「ちょ!歩斗!!広報の取材!」

教室へと走って行く歩斗の背中にあたしは
そう叫んだ。

 「そうだった!めんどくせぇー!」

単純なヤツ。

 「愛華!教室戻ろう?」

 「あ、うん!」

あたしはテーブルに置いてあった、ピンク
とブルーの袋を持った。

 「愛華って城田君にあげるの?」

優奈が黄色の袋を眺めながら言った。

 「え?仕方なくね…。」

 「そうなんだ!でも、城田君も人気あ
  るよね!」

 「マジで?アイツが?」

思わずあたしは立ち止まってしまった。

 「うん。結構ね!
  バレンタインも多かったし!」
< 61 / 267 >

この作品をシェア

pagetop