Love.Love.Loving!

〝久しぶり〟って奏君が言った通り、奏君に会うのは2週間ぶりぐらい。

3年生だし毎日会ってたわけじゃないんだけど、でも週に三回は校内で会っていたのだ。

それなのに最近全く奏君の姿を見てなくて。久しぶりに現れた奏君のサボりって言葉を聞いてなるほどな、と納得した。


『奏君3年生なのに悪〜。おバカになっちゃうよ?』

「男は悪くてナンボなんですー。それに俺、首位だし」

『(ぐっ…そうだった)』

「香彩とは違うんですよ」


なに、これ?

ドカッとあたしの隣に座った奏君は、置いてあった遅刻のペナルティー、英語のプリントをピラピラ指に摘まんで宙に揺らす。

ニヤニヤとした意地悪な表情。『ち、違うの…っ』慌ててプリントを奪い返そうと手を伸ばすけど、ひょいっとかわされてしまう。


むむっ。奏君意地悪だ…。


「ふーん。香彩ってやっぱ相変わらずバカなんだ」

『違うってばぁ!』

「追試って書いてあるのに?17点だ」

『え!?なんで知ってるの!?』

「嘘。当たり?俺すげぇ〜。香彩バカ!」

『(墓穴った…!!)』
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