シンアイ〜彼と私に神の御加護を〜【完】
私は司会をしてた先輩から、花束とトロフィーを受け取り、校門へと向かった。
「嬉しいね。帰ったら神様に感謝しないと!」
私は荷物も苦には思わず、校門を潜った。
「…日下部琉架さんだね?」
しかし…知らないおじさんが前を憚った。
私が頷くと、「ナイトは?」と訊かれた。
「颯太ならそのうちに来ますよ」
私は「それでは!」と、帰ろうとした。
なのに、おじさんは退かない。
「僕はナイトと、君に用があるんだよ」
むしろ、私まで巻き込まれるみたいだ…。
私は相手の名前も訊かず、まだ教室に居るであろう颯太に電話した。