高熱にベッド<短&番外>
「あのー…意味が分からないんですが…」
『だからぁ、那子に対しての欲求を禁止するの。
那子ってば俺が触ったらいつも怒るでしょ?』
この永樹さんの言葉がどれ程私にとって衝撃だった事か。
「…本気ですか?」
身を乗り出して問う私に永樹さんは平然と頷く。
「……っ!永樹さん!」
『ん?』
「…少しはまともになろうとしてくれてるんですね!?私感激です!」
だって、そういう意味だよね!?もう手錠とかされないんだ…!
永樹さんからそんな提案をしてくるだなんて…。
私にとって本当に予想だにしない展開で。
だって、永樹さんって変態大魔王なわけだし、てっきり頭ん中にはいかがわしい事しかないと思っていたから。
「そうじゃなかったんだ……」
とにかく、これから安全に過ごせるんだと思ったら安心できて。
『じゃあ今から禁欲生活スタートね』
私はとても上機嫌だった。