高熱にベッド<短&番外>
その後結局伊勢君と言葉を交わすことは無いまま、解散する事になった。
このまま、バイバイだろうと思っていたのに、
『俺、坂倉送るわ』
「へ?」
隣に立って、そう言ったのは、伊勢君で。
『暗いし、時間も遅いし。ね、行こっか』
半ば強引に決定してしまい、家の方向は全然違う筈なのに私の帰り道を進んでいく伊勢君。
もう、送られるしか無いようだ。
「あっ、じゃあ皆バイバイ!」
慌てて皆に手を振って伊勢君を追い掛けた。
『(くっそー!持ってかれたー!)』
『(伊勢ふざけんな!)』
『(俺等だって送りたかった!)』
「伊勢君…本当にいいの?」
『危ないからさ。素直に送られときなって』
爽やかスマイルでそう言われては、それで良いような気になってしまう。
数分並んで歩く。
地元なので、そんなに遠くはなく、もう角を曲がれば家が見えるところまできた。
そして、角を曲がると………
「あ………」
家の前に人影?
まさか……
「永樹さん…?!」
近づいて確信した。
家の前に立っていたのは永樹さんだ。
そして今忘れてはいけないのが、伊勢君が隣にいる事。