高熱にベッド<短&番外>
なんで永樹さんが今ここにいるのかは分からないけど、間違いなく分かるのは、
今、誤解を生みかねない状況だという事。
『那子、俺不機嫌かも』
「あ、あの…!誤解…しないで下さい…!」
永樹さんに誤解されるのだけは、嫌だ。
『まぁ別に送って貰っただけなんでしょ?分かってるから大丈夫。…でもさ、そこの僕?送ってくれてありがとうね』
送ってくれてありがとう、っていうのは、もう帰れ、という意味が込められていて。
伊勢君にもそれが伝わったみたいで、
『あ……じゃ、じゃあ…』
「い、伊勢君ありがとう!」
決まり悪そうにその場を去っていった。
『さぁ那子、お仕置きだね』
壁に体を押さえ付けられて、顔をぐっと寄せられる。
永樹さんの声が低くて、こんな時になんだが…、凄く色気がある。
『こんな時間に女の子1人で帰す神経はどうかしてると思うし、今さっきの事は賛成だし、予想もしてたよ?だからここにいるんだけどさ。でもさ、那子の近くに俺以外の男がいると思ったら…』
『キスしたくなった』
「……は?」
怒る、とかじゃなくてキスしたくなった?
「意味分かりません…!」
『分かるよ。那子が俺のだって確かめにきたくなったの』