ヒトノモノ


日曜日も啓介は朝からたくさんメールをくれた。




【会いたい】、【愛している】、【声が聞きたい】




読んでいて恥ずかしくなるような内容ばかりだ。




フフフっ・・思わず顔がにやける。




【あたしもだよ♪今日は啓介何するの?】そう返信するとすぐにまた返信。




【今日は今から大学のツレと出かける予定。】




【そっか。楽しんできてね。】




携帯を閉じて、うーーーーんと伸びをする。




奥さんの話が無いところを見ると・・何も言われてない?




それとも・・・あたしには黙ってるのかな・・・?




とっても気になるけど、気にしだしたら止まらなくなるから・・・







さぁて・・・部屋の掃除でもしようかな・・・と思ったときに携帯が鳴った。





・・啓介??




携帯を開くとソコには【田中君】の名前が。




「もしもし?」



「あぁ、安達?おはよ♪なぁ、昼から暇?」



「うん?別に用事は無いけど?」



「だったら、よかったら買い物付き合ってくんない?」



「買い物?」



「そ、買い物。妹の誕生日プレゼント買いたいんだけど・・・よくわかんなくて。あ!!飯奢るし♪」



「お?ホント?んじゃぁ、付き合うわ♪1時間後に会社前でどう?」



「了解♪んじゃぁ、後ほど・・・」






家にいてもつまんないし・・まぁ、いっか。





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